諸聖人の祭日
皆さん、今日は、教会にとって、そして私たちのこの下関市にとっても、素晴らしい日曜日ですね。今朝、教会に来る途中、下関海響マラソンの活気あふれる雰囲気を感じた方も多いのではないでしょうか。一万人もの人々が共に走り、汗を流し、互いに繋がり合いながら、美しく平和な街づくりに参加しています。この素晴らしいイベントのために、私たちも祈りたいと思います。
さて、このお御堂の中でも、私たちはマラソンに負けないくらい偉大な「レース」に参加しています。今日、教会は「諸聖人の祭日」を喜びのうちにお祝いしています。では、聖人とは誰のことでしょうか?
天の国の「ランナー」たち
今日の第一朗読の「ヨハネの黙示録」には、だれにも数えきれないほどの大群衆が、白い衣を着て、勝利のしるしであるなつめやしの枝を手にしている姿が描かれています。彼らは、目に見えないスーパーヒーローや、私たちとは無縁の遠い存在ではありません。私たちと同じように弱さを持ち、人生に悩み、苦しんだ、生身の人間です。
しかし、どんなに苦しい試練の中でも、彼らは決してあきらめませんでした。最後まで信仰を守り抜き、その信仰を生き、社会の正義のために立ち上がりました。今、彼らは見事にゴールにたどり着き、神様とともにいるという最高の「報い」を得ています。その信仰の生き方と人への接し方は、私たちにとっても最高の模範です。
勝利の秘訣:真福八端
では、彼らが輝かしいゴールにたどり着けた「秘訣」は何だったのでしょうか? 今日の福音の御言葉に、その答えがあります。主イエスは言われます。「心の清い人々は、幸いである、その人たちは神を見る。」
この主イエスの教えは、この世の価値観とは全く逆のものです。世の中は富や名誉を求めますが、神様は「心の貧しさ」や「神にゆだねる心」を求めます。世の中は力で奪い合いますが、神様は「柔和」「あわれみ」、そして「平和を実現すること」を教えておられます。聖人たちは、この世の流れに逆らって生きる勇気を持っていました。彼らは、主イエスの教え通りに生きることが、決して「損をする」ことではなく、世のどんな栄華とも比べることのできない「本当の幸せ」に至る唯一の道だと知っていたのです。
コミュニオン(交わり):私たちは一人で走っているのではない
皆さん、マラソン大会では、沿道からの応援や声援がランナーの大きな力になります。私たちの信仰の旅も同じです。私たちは決して一人ではありません。今日、私たちが素晴らしい聖人たちの存在を神様に感謝すると同時に、彼らに助けと祈りを求めることができるのは、本当に大きな恵みです。聖母マリアや聖ヨセフ、聖ペトロも、そうした聖人たちに含まれますね。
そして、私たちは先に亡くなった兄弟姉妹のことも忘れません。たとえ今、私たちの教会が高齢化や信徒数の減少という課題に直面していたとしても、教会の「交わり」が尽きることはありません。特にこの11月、ここ下関にある3つの小教区が手を取り合い、今回各教会で慰霊祭が行われていますが、亡くなられた方々のために心を一つにして特別に祈りを捧げます。これこそが、教会の美しい姿です。死者の魂は私たちの祈りを必要としていますし、彼らもまた、天から私たちの地上の歩みを力強く応援してくれているのです。
御言葉を生活の中で生きる
それでは皆さん、今週、聖人たちに倣って、日々の生活で何を実践しますか。家族や教会の亡くなった方々のために、心を込めて祈ることでしょうか。あるいは、怒りを感じている相手と和解したり、職場で困っている同僚に思いやりを示したりすることかもしれません。困難の多い現代社会でも、主イエスのあわれみ深い心を持ち、恐れずに地の塩、世の光として生きていただければと願います。
また、今日のミサ後、宣教司牧評議会が開かれます。どうか、評議会のメンバー一人ひとりが互いに深く結びつき、皆の良い模範となりますように。聖霊の豊かな導きがあるようにお祈りしましょう。彼らが教会の一致の「架け橋」となりますように。そして、この新しい時代の中で、神様のみ心にかなう、より良い教会を築くための「新しい道」を見つけ出すことができますように。皆さん、どうか彼らのために一緒にお祈りください。
諸聖人の取り次ぎによって、神様が私たち一人ひとりに強い信仰の恵みを与え、いつも揺るぐことなく主の道を歩み続けることができますように。アーメン。
