「恐れることはない」・守護聖人聖ペトロの祭日のお祝いの準備

年間第十二主日A年

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 今日の年間第12主日の御言葉を読んでいると、まず心に浮かんでくるのは、預言者エレミヤの姿です。エレミヤは、とても強い人に見えるかもしれません。でも、実は彼も私たちと同じように悩み、傷つき、疲れを感じた人でした。神様からいただいた使命を一生懸命に果たそうとしましたが、まわりの人から冷たく見られたり、友人からも責められたりしました。どれほど寂しかったことでしょう。どれほどつらかったことでしょう。

 それでもエレミヤは、そこで神様から離れませんでした。むしろ、苦しみの中でこう告白します。「主は力強い勇士として、わたしと共におられる」。これは、とても美しい信仰の言葉です。すべてがうまくいっている時ではなく、心が折れそうな時に、神様を信じることを選んだのです。

 そして今日の福音で、主イエスは私たちに三度も言われます。「恐れることはない」。つまり、主イエスは私たちの心の中にある恐れをよくご存じなのです。人の目が怖い。失敗が怖い。誤解されるのが怖い。傷つくのが怖い。けれども主イエスは言われます。「あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている」。神様は、私たちの小さな痛みも、小さな努力も、すべて知っていてくださるのです。

 このエレミヤの叫び、そして主イエスの「恐れるな」という言葉は、今の私たちの小教区にも向けられているように感じます。皆様の大きな努力によって、新しい聖堂が献堂されてから一年余りが過ぎました。本当に、これは共同体全体の祈りと犠牲と協力の実りです。心から感謝したいと思います。

 でも、建物が完成した後にも、もう一つ大切な建物があります。それは、私たち自身の共同体です。目に見える聖堂はできました。では、心と心でつくられる「霊的な神殿」はどうでしょうか。長い建設の疲れが残っている方もいるでしょう。いろいろな困難を抱えている方もいるでしょう。そして、時には誤解やすれ違いによって、グループとグループ、人と人との間に痛みが生まれてしまうこともあります。

 教会は本来、神様の家族です。だからこそ、そこで交わされる言葉はとても大切です。何気ない一言が人を励ますこともあれば、反対に、深く傷つけてしまうこともあります。私たちは皆、弱さを持っています。だからこそ、互いに責め合うよりも、互いに支え合う道を選びたいのです。

 もしかすると、今の状況を見て、がっかりしている方がいるかもしれません。「もう奉仕を続けるのは難しい」と感じている方もいるかもしれません。「自分が何を言っても変わらない」と思っている方もいるかもしれません。でも、今日主イエスは、その一人ひとりに静かに言われます。「恐れることはない」。

 今週、私たちの小教区は、保護者である聖ペトロの祝日を迎えます。守護聖人聖ペトロは、私たちにとってとても身近な聖人です。なぜなら、彼も完全な人ではなかったからです。恐れのために、主イエスを三度も知らないと言ってしまいました。弟子たちの間で、誰が一番偉いかという争いもありました。ペトロにも弱さがありました。失敗がありました。

 でも、主イエスはそのペトロを見捨てていませんでした。愛のまなざしで見つめ、ゆるし、もう一度立ち上がらせてくださいました。そしてペトロは、兄弟たちを支える岩となりました。自分の弱さを知った人だからこそ、他の人の弱さにも寄り添うことができたのです。

 ですから、皆様にお願いしたいと思います。今日まで、この教会を守り導いてくださった神様に感謝しましょう。そして、聖ペトロの取り次ぎによって、私たちの小教区に和解と一致、そして平和の恵みが与えられるよう、今週、特別に祈りましょう。家庭で、グループで、そして一人の祈りの中で、どうかこの共同体のために祈ってください。また、この6月は主イエスの聖心に捧げられた月です。愛と憐れみに満ちた御心に、私たちの共同体をお捧げしましょう。

 互いを責める言葉を、励ます言葉に変えていきましょう。距離を置く心を、近づこうとする心に変えていきましょう。私たちが互いに愛し合い、ゆるし合い、一つに結ばれていくなら、それこそが、この教会に神様がおられることを示す一番力強い証しになります。

 守護聖人聖ペトロの祈りによって、神様が私たち一人ひとりに勇気を与えてくださいますように。傷ついた心に平和を与えてくださいますように。そして、この小教区のすべての心を、もう一度、キリストの愛のうちに一つに結び合わせてくださいますように。アーメン。

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